祝日なので京都駅は人だらけ!
遅まきながら、ずっと行きたかった「手塚治虫 ブラック・ジャック展」に行ってきました!
わーいわーい。
祝日の京都駅は、あちこちから観光客の声が聞こえてくるほどの賑わい。
私は人混みが心底苦手なので、バイクで出陣しました。
いままでの猛暑が嘘のように涼しい!マンモスうれP!
人々の服装も様々。
半袖、長袖、短パンに着物姿。外国人はランニングにショートパンツにビーサン。
ん〜。カオスだぜ。
バイクを駐輪場に置き、ノイキャンのヘッドホンをセッティング。
きれいに着飾った伊勢丹のお客様たちの間を縫って歩き、無事美術館「えき KYOTO」につきました。
ブラック・ジャック展、とにかくイイじゃない!!
満を持して、いざ会場へ。
ちょっとだけ無料で撮影OKコーナーがあり、いきなりテンション上がるぜ!
そしてチケット1100円購入し、出陣!
おおっ!人混みだ!まさに老若男女!大人気じゃないか!
展示の最初、軽くだけ時代背景からの手塚治虫を触れています。
要するに「ブラック・ジャックを描くとき、すでに手塚はオワコンだと言われてたよ」という説明です。
その後に、これでもか!と、怒涛の原画の展示が!!!
きゃーーー!幸せーーー!!
ようこそブラック・ジャックの世界へ!
モノクロやカラーの原稿がずらりと並び、その迫力にマジで圧倒されました。
漫画と侮るなかれ、これは立派な芸術作品。
そして、私は初めて見る神様・手塚治虫の生原稿に感動。
たくさんのホワイトや、切り抜かれ上から別の原稿を貼って描き直していたり、と、いちいちじっくり鑑賞。
絵を見ていたのに、いつの間にか漫画を読んでる気分になり、すっかり世界観に没入。
そしていつの間にか、この話が掲載されてるコミックをあそこの本屋で買ったなぁ、などセンチメンタルな気持ちにもなったり。
あっという間に2時間経過。
とにかく、マンガ表現が素晴らしすぎて、いちいち感動しちゃいます。
特に、子供の頃に読んで1番衝撃を受けた「シャムの双子」、怖かった「人面瘡」、超有名シーンの生原稿や、スターシステム採用だからこそのヒゲオヤジやハムエッグ、スカンク草井たちを生で見れて感動(それしか表現のしようがない、私の語彙力の無さよ)でした。
そして、いつも不思議に思ってた、ブラック・ジャックの身体は黒で塗りつぶされてるのに、なーんで立体的というか身体の動きが見えるんだろうなー、という疑問。
生原稿を見ても、やっぱりそう見えました(当たり前)。
単なる黒のベタなんだけどなー。
漫画がうまい、ってすごいなー。
今回の展覧会では、ブラック・ジャックの誕生秘話から、作品が持つ深いヒューマニズム、
そしてコロナ禍を経験した私たちがいま見ても斬新に感じる医療の描写など、
様々な角度から作品の魅力が語られていました。
ノイキャン効果で全くわからなかったのですが、ヘッドホン外せば、まさに会場内は静寂の一言。
びっくりしました。みんな真剣やないか!!
おすすめの観覧方法は、空いてる原画を見つけてそこにパッパッと移ること。
どうしても原画の前では長い長蛇の列ができるので、ちょっとずつ進んで見ていく感じになるんですけど、
どうしても自分のペースで見ることはできないのでね。
それくらい、いい感じの広さがあります。
不思議とピットフォールの場所があるので、視野は広めでいきましょう!
ブラック・ジャックと同じ医療の世界にいるじゃん!
展覧会を見ていて、あることに気づきました。
あらためて考えたこともなかったんですけど・・・
オペ室経験だからだとおもいますが「これペアン。これ金鈎。わざとこれは簡略して描いてるのか」など思いながら見てたとき、
「あ!俺、ブラック・ジャックと同じ医療の世界にいるんじゃね?」
なんか、今更ですけど、ふと気が付きましたよ。
そうだよな、医療の世界で働いてるんだよ。
そして、モヤモヤモヤ〜と、今まで気がついてたけど見ないふりしてた、とある感情が主張してきました。
それは「患者の命に不干渉になってる自分がいる」というリアルです。
日常的に、非日常を仕事にしている医療の世界。
患者さんの人生を垣間見て、ときにその人生にいい意味でも悪い意味でも参加する看護の仕事。
感情労働だからこそ、敏感に、鈍感にならなきゃいけない部分があるとおもいます。
原画を見ながら、なんというか、言葉にしづらい不思議な感情がジワーっと広がりました。
ブラック・ジャックをお小遣いためて買いにいってたあの頃の私。
ブラック・ジャック展に看護師長として訪れた今の私。
今のワタシになにができるんだろうか・・・。
あれからは、家の本棚にある、茶色く日に焼けた懐かしい「チャンピオンコミックス」を読み漁っている毎日です。
まとめ
ブラック・ジャック展は、単なる漫画の展覧会にとどまらず、医療従事者として、そして一人の人間として、多くのことを考えさせられる貴重な体験でした。
1100円で、お腹いっぱいになりますよ。
皆さんも、もし機会があれば、てか、ぜひブラック・ジャック展に足を運んでみてください!
きっと、新しい発見や感動があるはず!!
参考資料
• 手塚治虫 ブラック・ジャック展 公式サイト:https://blackjackex.roppongihills.com/
• 連載50周年記念 – 手塚治虫 – ブラック・ジャック展 – 50th Anniv. Tezuka Osamu’s BLACK JACK Exhibition – 美術館「えき」KYOTO:https://kyoto.wjr-isetan.co.jp/museum/exhibition_2407.html
コメント